「尾陽町尋記」にみえる水野太郎左衛門

名古屋大学附属図書館2010年春季特別展(地域貢献特別支援事業成果報告)
「尾張の古都 清州と濃尾地域――名古屋開府400年記念」
会期:2010年5月17日(月)~6月11日(金)(日曜は閉室)9:30-17:00
会場:名古屋大学中央図書館 4階展示室
主催:名古屋大学附属図書館・附属図書運研究開発室
後援: 愛知県、岐阜県、三重県、名古屋市の各教育委員会
ポスター

(update 2011.03.23)

「尾張の古都 清州と濃尾地域――名古屋開府400年記念」
[展示品]

Ⅰ.水を制するもの尾張を制す――清州と治水――
[3]尾陽町尋記 寛延三年(1750)成立 (名古屋大学附属図書館所蔵)
 「寛延旧家集」の類書。展示箇所は、鋳物師水野太郎左衛門家の部分。

 文禄二(1593)、二代水野太郎左衛門は、春日井郡上野村(現愛知県名古屋市千種区鍋屋上野町)から、清州(現愛知県清須市)へ引越、さらに慶長十六年(1611)(*2)、清州から名古屋本町(現愛知県名古屋市東区泉2)に移転した。
 この文書は、寛延三年(1750)成立とあることから、第八代水野太郎左衛門孝政(元文三年1738]家督相続、明和二年[1765]没)が記したものと推定される。

●尾陽町尋記(図録付録翻刻集から引用)
「                        鍋屋町鋳物職
                           太郎左衛門
一 私先祖水野太郎左衛門儀、春日井郡上野村住居仕、鋳物職
仕罷在候、右職分ニ付 御朱印御黒印頂戴仕候分、左之通、

____信長公 永禄五年二月鋳物職
________御黒印頂戴仕候
________(ママ)
____信長公 元禄二年六月廿三日 信重公 天正二年正月 (*1)
________御朱印頂戴仕候______御黒印頂戴仕候
________(ママ)
____信雄公 天保十年七月   信雄公 天正十五年五月七日
________御黒印頂戴仕候____御黒印頂戴仕候
_____________[ママ]
一 二代目水野太郎左衛門、文録二年上野村ゟ清州江引越申候、
右太郎左衛門代御黒印頂戴仕候分左之通御座候 [次頁以降略] 」


[一部読み下し]
一 私ノ先祖水野太郎左衛門ノ儀、春日井郡上野村に住居仕リ、鋳物職
  仕リ罷リ在リ候、右職分ニ付 御朱印御黒印頂戴仕リ候分、左之通リ、

[註]
*1=織田信長の嫡男・織田信忠
*2=いわゆる世に言う清須越は、慶長十五年(1600)であるが、鋳物の道具などの移設に日時を要し、実際に引っ越したのは、翌年の慶長十六年(1611)であったとみられる。



[参考資料]
B-1 >水野太郎左衛門鋳物師址
  
R-1>水野太郎左衛門家系譜

B-1 >五条橋擬宝珠
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by mizuno_clan | 2010-05-30 09:06 | Event-2(諸事)