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「春日井のたたら製鉄」

 今般、春日井たたら研究会 様から、慣例のたたら製鉄実験「春日井のたたら製鉄」のご案内をいただきましたので、この情報を転載いたします。
春日井たたら研究会 様は、昨年2011年10月8日(土)に行いました、第1回 水野氏史研究会主催講演会「 鋳物師 水野太郎左衛門 ――その氏族と作品―― 」の際には、色々とご協力をいただき、製鉄に関してのご教示を賜りました。
 ご都合宜しければ、ぜひ足をお運びください。
           研究会事務局

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製鉄実験「春日井のたたら製鉄」

目的:今回は、春日井市玉野地区 桃の木川から採集のソブを素材とし、製鉄実験炉2炉を
    用いて出来るだけ多くの鉧を作る事を目的とします。
日時:2012年10月27日(土) 11:00~14:00
場所:二子山公園
     愛知県春日井市二子町2丁目11番地1
主催:春日井たたら研究会

 平成16年春、春日井市小牧ジャンクション下の丘陵で、古代製鉄の跡が発見されました。
 7~8世紀頃のものとされる西山製鉄遺跡といいますが、以来、私達は、東海地方でも稀有なこの西山遺跡の存在と意義を広く伝える事を第一の目標とし、地道な活動を続けて来ました。
 最近では、古代製鉄「たたら」の実験にも意欲を燃やしています。
「たたら」とは、日本の伝統的な製鉄を指す言葉でもあります。

[要点1]サビている鉄から酸素を奪う為には、炭を燃やし高温状態にして一酸化炭素を送り込む。鉄から酸素が離れて二酸化炭素となり、後に鉄だけが残る、という原理です。
[要点 2]日本のたたら製鉄では、ふいごを使って送風して1200度以上の高温を維持しなが、と砂鉄を交互に入れて、純粋な鉄の塊(けら)を得ようとしました。
[要点3]ただし、砂鉄には不純物も含まれています。製鉄の過程では不純物は鉄より先に溶けて流れ出します。この不純物はノロとも言い、スラグとも言います。

 従来、たたら製鉄には砂鉄が使われて来ました。今回はソブを使用しています。
 ソブというのは、井戸水などにみられるあの赤茶色の鉄分ですね。あんなソブで、鉄が出来るのかどうか。是非、実験の最後を見届けていければと思います。
 春日井たたら研究会は製鉄実験の他に、古代製鉄に関わる勉強会や遺跡の見学会を行なっています。古代史や金属と人間の関わり合いに関心のある方は、是非ご参加下さい。
                              春日井たたら研究会


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by mizuno_clan | 2012-10-16 19:15 | Event-2(諸事)