リポジトリ
●リポジトリ
2008年04月11日(金)朝日新聞朝刊<科学>に次のような記事が掲載されており、また同記事が「アスパラクラブ http://aspara.asahi.com/asalon/login/asalon.html 」でも見れます。この記事は、本会が行っている研究発表方法と共通する要素が多々ありますので、その記事の一部をご紹介します。全文については上記アドレスから御覧下さい。
研究会事務局
*リポジトリ 【repository】
容器、貯蔵庫、倉庫、集積所などの意味を持つ英単語。何らかのデータや情報、プログラムなどが体系だてて保管されている場所。アプリケーションやシステムの設定情報がまとめて記録されているファイルやフォルダのことや、複数の開発者が参加するプログラミング環境においてソースコードや仕様に関する情報をまとめて保管してくれるシステムなどを指すことが多い。
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無料で公開、学術論文/「リポジトリ(*)」導入機関が急増
2008年04月11日(金)更新 東京科学グループ・本多昭彦
大学などの研究機関で研究者の学術論文を独自に蓄積し、ホームページで無料で公開する「リポジトリ」システムを導入するところが急増している。学術論文雑誌の価格高騰で、すべてをそろえ切れなくなったことへの対抗策として欧米で生まれたシステムだが、大学の独自性を示す情報発信手段としても活用され始めている。
◇大学の独自性発信
日本の大学が購読する学術論文雑誌は90年ごろを境に激減した。北海道大図書館情報システム課の杉田茂樹さんによると、大学全体の購読雑誌数は90年代にほぼ半減した。
購読料の高騰が大きな理由だ。世界的に出版社の合併・買収が相次ぎ、学術雑誌界でも寡占化が進んだことが背景にある。特に予算の少ない大学は深刻な影響を受けた。
[中略]
欧米では90年代後半に論文を電子化して、無料で利用できるようにする取り組みが始まった。大学や研究機関が導入を始めた「リポジトリ」システムも、そのひとつ。論文などの研究成果を電子化してサーバーに保管し、ホームページで一般に無料で公開する。
[中略]
《筆者の本多昭彦から》
[中略]
研究者の論文については、そのリストがホームページに載っていても、中身までみることできるケースはあまりありませんでした。それがリポジトリの広がりで、簡単にみられるようになってきています。
[中略]
一般の市民にとっては、これまで簡単にはみられなかった学術情報を知るきっかけが広がったわけです。大学によっては自然科学だけでなく、人文・社会科学関係の学位論文などもリポジトリに載っています。何かのテーマをパソコンで検索しているときなどに思わぬ発見ができる期待も、増えつつあるようです。
[後略]
研究者側も、自分の研究成果をより広く知ってもらうにはどうしたらよいのか、それにはどんな対応が必要なのか、もっと気にかけるきっかけにしてもらいたいと思います。
by mizuno_clan | 2008-04-12 10:29 | File